東京都心部の市況
平均空室率について(36ヶ月連続で空室増加)
2012年現在、東京都心部主要5区のオフィスビルの平均空室率が、経費削減対策として、あいつぐ解約、及び予告などで、10%[現況9%台]近くまで迫ってまいりました。(詳細は調査中です。)
又、円高などで貿易収支の赤字により、経済の先行き不透明感で空室が増加すると思われます。
2008年は都心部では需給逼迫の中でも、大企業中堅企業の前向きな移転が引き続きました。そのため、東京ビジネス地区(都心5区)の大型ビル(基準階面積100坪以上)の平均空室率は2%台後半から半ばに低下しました。また、中型・小型ビル(基準面積100坪未満)の平均空室率も3%台にまで低下してきたことから、都心5区のオフィスビル市場ではビルの規模やエリアを問わず、品薄感が強まりました。東京ビジネス地区では2007年の大型ビルの新規供給量が延床面積47万3千坪ありましたが、大型新築ビルのオフィス需要は旺盛だったため、完成した大規模や大型ビルのほとんどが満室や高稼働しました。大型既存ビルについては、2004年〜2006年の募集面積の減少で品薄感がさらに強まったことから、2007年は空室在庫の減少傾向が緩やかになりました。2007年12月末の大型ビルの平均空室率は前年同月比0.2ポイント下げて2.6%となり、貸し手優位のオフィスビル市場が継続しました。また、中型ビルの同年12月末の平均空室率は前年同月比0.86ポイント下げて3.32%となりました。これは2000年同様、分室開設などの需要が増えてきたことが要因です。小型ビルの同年12月末の平均空室率も前年同月比0.86ポイント下げて3.07%となりました。2008年の東京ビジネス地区の大型ビルの新規供給量は延床面積219,582坪(41棟)が確保され、2007年の約半分の供給量になります。これは東京都心部での大規模な再開発に伴うオフィスビルの少なくなったことが要因です。2008年はここ数年続いた大規模ビルの供給が一段落し、都市再生の動きは引き続いていましたが、2009年は不況等により、大幅に空室が増えました。2011年に入っても空室が増えつづけ2012年現在、需給改善の兆しが見えてまいりません。
平均賃料について(36ヶ月連続で値下がり傾向)
2012年現在、東京都心部主要5区のオフィスビルの平均賃料は、空室率が増した関係で、除除に値下がり傾向にあります。(詳細は調査中です。)
東京ビジネス地区の平均賃料は2008年1月末時点で坪当たり@21,998円。前年同月比13.36%(2,592円)上げた。2007年は貸して優位のオフィスビル市場が継続したため、平均賃料の上昇傾向が続いた。都心5区の平均空室率が2%台になっていることから、今後も大型ビルの賃料相場は堅調に推移するとの見方が強いと思われました。大型新築ビルの平均賃料は2008年1月末時点で坪当たり@35,906円。前年同月比25.64%上げた。大型既存ビルの平均賃料は2008年1月末時点で坪当たり@21,683円。前年同月比12.29%上げた。中型ビル(基準階面積100坪未満50坪以上)の2008年1月末時点の平均賃料は坪当たり@15,366円前年同月比9.32%上げた。小型ビル(基準階面積50坪未満)の2008年1月末時点の平均賃料は坪当たり@13,555円。前年同月比4.57%上げた。2009年より2010年においても徐々に値下がりし、2011年12月末時点での平均賃料は、大型ビルは坪あたり@16,932円で、中型ビルは坪あたり@13,121円で、小型ビルは坪あたり@11,951円です。このように平均賃料が36か月連続で値下がり傾向で推移しているため、借りて優位の貸ビル市況が当分続くと思われます。
新日本貸ビル総合究所 所長 伊澤泰司